モノーキ
第10回「仮想現実の驚くべき実態!!(前編)」


カワタ「うぉぉぉ、体が動くー!!」
オオタ「カワタさん!!タカハシさんが忙しいからって、サボってないで仕事してくださいよ!!」
カワタ「何言ってんだ!!俺は最新技術の研究を行っているんだ。MMR隊員たるもの、最新技術の動向は常に把握しておく必要があるんだ。」
オオタ「屁理屈はいいから、仕事してくださいよ。」
カワタ「しかし、最近のゲームは凄いよなぁ。レースゲームなんて、本当に自分が運転しているみたいだもんなぁ。」
オオタ「ここまで来ると、現実とゲームの区別がつかなくなりそうですよね。」
カワタ「たしかに新聞とかでも、仮想と現実の区別がつかなくなった人とかのこととか、よく記事になるからな。」
オオタ「カワタさんはその代表格ですがね」
カワタ「あぁ!?何か言ったか?」
オオタ「あ、そうだ。今回は仮想現実の現状とその危険性について調べてみましょうよ!!カワタさんの研究が役にたちますよ!!」

コンピュータ研究所

オオタ「       ということで最新の仮想現実、つまりヴァーチャルリアリティ(以下VR)が人間に与える影響についてお話を伺いたいのです   
コンピュータ研究所 大河原氏(仮名)「なるほど、お話はよくわかりました。まずはVRを実際に体験してみてはいかがでしょう?」
オオタ「よろしいのですか?」
大河原氏「えぇ、どうぞ。我々も最近頻発する凶悪事件は全て仮想と現実の区別がつかない人間のせいだ、とされる風潮にはほとほと困っているんですよ。ですから、取材に来られた方にはできるだけ協力させていただいて、誤解を少しでも解こうと思っているんですよ。」
カワタ「ハハハ、それは大変ですね。」
大河原氏「では、こちらへどうぞ」

………

大河原氏「これが最新のVR機器です。」
最新VR機器

オオタ「これが…」
大河原氏「このHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を頭にかぶります。ここの液晶部に仮想現実空間が表示され、人間の視野一杯に広がります。そして手にはセンサー付きの手袋をはめています。これで手の動きを実際の画面に反映させることができます。」
オオタ「へぇ、凄いもんですねぇ」
大河原氏「どうぞ、試してみてください。」
カワタ「じゃぁ、ちょっと俺にやらせてくれ」

VRを体験する人(資料映像)

カワタ「すげぇ。本当に別の異次元空間にいるみたいだ。」
大河原氏「どうでしたか?カワタさん」
カワタ「凄いっすよこれは。ちょっと動画のCGが抽象的だけど、動きはかなり滑らかだ。しかも、現実の車酔いに近い感覚まで得ることができた。本当かと見まごうばかりのめまいもしてきた。」
大河原氏「どうです?少しはVRの凄さがわかりましたか?」
オオタ「ところで、このVR機器によって仮想と現実の区別がつかなくなることというのはあるのでしょうか?」
大河原氏「大丈夫です。このVR機器は実際はわざと画質を若干荒くし、入力も微妙に現実とは異なるようになっています。絶対に現実と仮想の区別がつかなくなることなんてありませんよ。」
カワタ「たしかに、区別がつかなくなるということはなさそうだぜ。」
オオタ「すごいですねぇ。これらの機器が実際に家庭に普及すればいろいろなことができると思うのですが、それはいつごろになるのでしょうか?」
大河原氏「えぇ実はこれだけの機器でも定価で買おうと思っても、10万円でおつりが来るんですよ。」
カワタ「えぇ?」
大河原氏「ですから、このVR機器の普及はもう間もなくとみて間違い無いのではないでしょうか?」
オオタ「なるほど、これが家庭に普及すればいろいろなところに応用できそうですね。」
大河原氏「えぇ。そのうち視覚や聴覚だけでなく他の五感も再現できるようになると思いますよ。」

……数日後

タカハシ「なるほど、VR技術か。二人ともよくここまで調べたな。俺もこの分野については、一度詳しく調査してみたかったんだ。」
カワタ「ヘヘヘ」
オオタ「人間の五感を擬似的に再現するこの技術が、今後どういう風に我々の生活の中に溶け込んでいくのか、今から楽しみですね。」
タカハシ「あぁ、そうだな。」
タカハシ「人間の五感を擬似的に再現か…」
カワタ「よし、今回はこれで調査完了!!」
タカハシ「ハッ!?
ガタッ!!
カワタ「どうしたんだよ。タカハシ!!」
タカハシ「俺達はとんでもない思い過ごししてたのかもしれない…」
オオタ「何か調査ミスでも?」
タカハシ「たしかに、VR技術が五感を再現する程度なら、問題はないかもしれない。しかし、もしこの技術を五感以外の感覚に応用したらどうなる?」
オオタ「ご、五感以外の感覚…? ま、まさか!!」


タカハシ「VR技術が人間の超感覚、第六感の大暴走を引き起こしてしまうんだ!!」
カワタ「そ、そんなまさか…」
タカハシ「いいか、VR技術は人間の五感を再現することが可能だ。それならば人間のもう一つの感覚、第六感を再現できてもおかしくはない。」
オオタ「なるほど…」
タカハシ「もし、VR技術の仮想か現実か区別のつきにくい世界で新たなる感覚、第六感を体験してみろ。誰にでも眠っているといわれる第六感を目覚めさせてしまう可能性はかなり高い。」
カワタ「で、その第六感というのはどういうものなんだよ。」
タカハシ「わからないか?お前も知っているはずだ。手にも触れてないものを動かしたり、相手の心を自由自在に読んでしまう、極一部の限られた人間しか持っていない能力。
カワタ「まさか…」
タカハシ「そう、超能力の可能性が高い。」
カワタ「でも、超能力なんて身についたら便利じゃないか。俺だって可能なら欲しいぜその能力。」
タカハシ「いや、誰もが超能力を持ってみろ。世界のミリタリーバランスは一気に崩れるはずだ。スパイ行為は透視や読心力で凶悪なものになり秘密保持ということができなくなる。また超能力を使った暗殺も横行するだろう。」
オオタ「それじゃぁ、いつ暗殺などの報復行為から全面核戦争になってもおかしくないじゃないですか。」
タカハシ「あぁ、最悪の事態になる前に一刻も速く、超能力について調べる必要がありそうだ。」
カワタ「よし、じゃぁ、その筋の専門家とアポをとってくるぜ。」
オオタ「じゃぁ、僕は超能力に関する信頼できそうな文献をあたってきます。」
タカハシ「あぁ、頼む。もはや我々には一刻の猶予も残されてはいない・・・」

後編に続く


戻る

モノーキ
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送