モノーキ

コンピュータRPGの面白さとは


コンピュータRPGの面白さについて考えてみる。
そのために、コンピュータRPGの代表作を上げてみるのは、共通点を取り出すという意味では有益であろう。
まぁ、個人差や、書き忘れがあると思うが、思いついたところをあげてみたい。

ウィザードリィ
ウルティマ
ドラクエ(含むトルネコ)
FF
サガ系
ゼルダの伝説
ポケモン
アクションRPG系(イース等)
ネットワーク系(いろいろなネットRPG)

と、この程度しかでないのが貧相ではあるが、RPGの代表作でないものの方が思い出されるので。
余談ではあるが、個人に「面白かったRPG(シリーズものは何作目かも)」を書かせると、その人のRPGに対する嗜好がばっちりわかってしまいますな。

そして、RPGの定義をしなければならない。そうでないと突然変異的なものの境界線がなくなってしまう。まことに適当で曖昧であるが、RPGでは上記に上げたRPGの平均をとったものとしたい。だから、必ず戦闘シーンが必要というわけでもないです。

さて、RPGの面白さということでは、上記RPGの共通点でもある、よく「成長の面白さ」が上げられると思いますが、これは本質的な面白さではありません。
それは「育てゲー」という最近は「=ギャルゲー」に取り込まれつつあるジャンルが、成長のみに特化していることからわかります。
育てるだけが楽しいのであれば、これらのゲームで充分なのです。

かといって、成長(武装を含む)を取り外したRPGが面白いかというと、そうではありません。
成長のほとんどない、あるいは途中で止まる(ドラゴンボールのカードの奴等)RPGでは、面白いのはほとんどありません。
つまり、RPGにおける「主人公達の成長」は、本質的ではないが、なくてはならないものである。現在のところ。

ではなぜ、成長が必要なのか?
結論から書くと、私の思うRPGの本質は「こっちにいったら何があるだろう?こうしたら何が起こるだろう?」という好奇心を満足させることである。
つまり、好奇心を満足させるには何かが起こらなければならない。
その何かが成長なのである。
成長というのは、事件を結果に結びつけやすい。
「宝箱に凄いアイテムが眠っていた。」というのは、短絡的ではあるが、人間の好奇心と物欲、向上心までをも満足できる。
その後、新しく出てきた「ポケモン」は成長という呪縛からかなり抜け出して、「収集したい」という、新しい欲求「コレクター精神」を満足させている。
また、近年の動きではあるが、人間とのふれあいにより、新しい好奇心をほぼ無限に満足させるネットワーク系のRPGというのは注目に値する。

ではなぜ好奇心がRPGの本質なのだろうか?
考えてみて欲しい「ここに行ったらこれがある。」、「こっちに行くと全部ある。」というのが全てわかってしまったらどうであろうか?
そのRPG面白いのか?

といっても、一つ問題がある。
「攻略本丸まる使って、プレイするのはこのことに反するのではないか?」
しかし、このことは一つの解答を示すことができる。
「好奇心を満たすのに必要な刺激は、人によって様々である。」
つまり、例え宝の位置がわかっても、ボスに100%勝てるという保証はどこにもない。
それでも、人によってはそのような刺激で充分満足なのだ。
このことは、完璧主義で保守的な日本人のRPGと、その逆のアメリカンRPGを比較したゲームバランスなどを考慮してみれば、説明がつくだろう。
例えそうでなくても、「Xボタンを押したらレベルアップ。」というゲームが楽しいだろうか?
恐らく一時的な破壊欲求を満たすことができるだけに違いない。

つまり、好奇心さえ満たせれば、RPGというシステムは成り立つのである。
しかし、現在のところシェンムーの失敗でもわかるように、多額の金をかけるだけでは、好奇心をひたすら満たせるゲームは難しい。
そのような意味では、任天堂のゼルダシリーズなどは、成長の要素を最小限に押さえた最高のRPGであり、このような意味においては、スーパーマリオも立派なRPGといえるかも知れない。

そして、RPGというゲームシステム自体、非常にはばが広い。
実際のところRPGとは何かという定義すらできない状況だ。
逆にいえばRPGというゲームシステムそのものが、人にとって幅広い好奇心を満たす懐の深いシステムなのだ。

ポケモンの田尻智氏が次のようなことを行っていたはずである。
「新しいゲームを作るには、新しい動詞を生み出す必要がある」
RPGという世界は、これからも様々なものと融合、分離し、発展していくに違いない。

他の参加者の論文を読んでの追記:
今回はコンピュータRPGに絞って(というかTRPGの存在をすっかり忘れて)この論文を書いたが、
今回の主張に沿った場合、lemon氏との論文はことなり、
TRPGとコンピュータRPGというものは、本質的に目指すところは同じである。
TRPGもコミュニケーションが楽しいといえば、確かにそうだが、それだったら会話をすれば良い。
マスターの作り出す世界が面白いのであり、そのなかでどう行動するかが楽しいのである。



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