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モノーキ

ジムミット(設定)



連邦軍が開発した実験機

MITは〜の略である。

連邦軍ではV作戦によるMSの量産を計画していたが、仮にMSの量産が成功しても、パイロットを大量に教育を施すのは困難と考えていた。
そのために、教育型コンピュータの搭載など、いくつかの提案がされていたが、この機体はパイロットの養成すら必要の無い、自律行動型MSの試作機である。

もともと、V作戦にはこの計画は含まれていなかったのだが、ネット上に公開されていた「SUN社から発売された玩具用拡張回路」に、この計画に中心となる技術者が注目。
ただのロボット型の玩具にこの回路を組み込むことにより、簡単な人工知能として動作するという。
この発表は世間からは注目されていなかったが、技術者がたまたまこの玩具を持ち合わせており、たまたま趣味で実装してみたところ、想像以上の賢さを持った振る舞いをしたのである。

そのため、この回路を応用し、並列に接続し大規模化すれば、優秀な兵士と言わなくても、簡単な戦闘行為を行うことができ、パイロット不足を支援できるのではないか?と考えたわけである。
この回路は個人レベルで簡単に作れるものであり、製作予算は非常に安価であった。
そのため、後付の立案計画であっても、その見返りによる期待値を考えれば、簡単に予算が付いたのである。

このMSの基本構造は、通常のジムとまったく同一である。
ただし、戦果は期待されていたなったために、本来は修理用に使われる予定のパーツでくみ上げられており、友軍機の故障の際にはすぐにパーツとして使用される予定であった。
また、頭部、拳、足首はパーツ不足のために、試作機で用いられた本来廃棄されるべき、若干規格が大きいパーツを使用されていた。
これも、予算削減のためであり、また人工知能回路部分が開発の主目的であるので、これで充分であったといえる。

また、先行検証用に同回路を組み込んだボールも存在した。
機種は違えど、同じ回路を組み込んでいるために、この二機は兄弟と言ってよい存在である。
ミノフスキー粒子が極端に濃くなければ相互に意思疎通をして通信できるので、お互い気があって会話することもあったという。
人工知能同士の連携戦闘をテストするために、常に同一艦にて運用された。

なお、この機体は実戦経験は極めて乏しい。
一年戦争の最終戦、ア・バオア・クー戦で初の実践を行い、ボールと共に撃破されている。

結果的にこのプロジェクトは、一年戦争終了後打ち切られることになる。
戦果は芳しくなく、さらに他のパイロット不足対策として進んでいた教育型コンピュータが、予想以上の強力な学習データ得ることができたため、パイロットの習熟期間が大幅に短縮され、パイロット不足の問題が解消されたためである。


二度と日の目を見ることがないと思われていたこのプロジェクトは、後年、意外な形で花を咲かすことになる。
バルーンダミーが開発された際、相手に人為的に操作しているMSと錯覚させるために、ダミーを動かす制御回路が必要となったのである。
バルーンは使い捨てのために、安価、小型、なおかつ、偽者と悟られない人間臭い動作をさせる必要があったのである。
完全に偶然であるが、その当時ジムミットに使われていた回路の開発者が著名人となり、彼が開発した回路を組み込んだこの玩具が量産され、市販されるまでに至っていた。
つまり、回路もこの玩具用の物を流用してしまうことにより、製造コスト、開発コストを極めて安価にすることができたのである。
つまり、賢くはなかったが人間臭い動作をするジムミットは、バルーンダミーを開発するための基礎技術として、まさにうってつけだったのである。
当然のように量産化されたMS用バルーンダミーには、ジムミットのデータが転用されて使われたという。

その後もバルーンダミーの有効性が衰えることなく、U.C.0150年代のザンスカール戦争の頃にも、重要な兵器として有効利用されていることが確認されている。



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