モノーキ
番外編1「タカハシからの年賀状」



 
タカハシ「昨年までの千年紀はまさに激動の時代だったと言ってもよいだろう。戦争、飢餓、貧困、差別、ありとあらゆる悪徳がこの1000年に誕生し、発展したといっても過言ではない。特に産業革命以後、科学の発展に伴いこの傾向は顕著に表れている。このことが意味することは、科学技術の発展は我々を必ずしも幸せにすることはなかったということである。それどころか、科学の力を過信しすぎた結果、美しい自然、そこを駈けぬける動物達、そしてこれらを慈しむ人間の心…、我々は多くのかけがえのないものを失ってしまった。そしてこれから始まる新たなる千年紀。我々は今まで後先考えずに文明の進歩を急いだ、そのつけを払う苦難の時代を迎えることになるだろう。現にこの手紙が届く予定の1月1日は前千年紀の大きな借金Y2K問題の発生日だ。そのほかにも地球温暖化問題、ますます拡散が続く核兵器の問題、エネルギー資源の枯渇問題、一々数え上げていたらキリがないほどの問題を残してしまった。しかし、例え人類にこの先どのような苦難が待ちうけていたとしても、我々は決して絶望してはならない。現に我々はアポロ計画などの未知の世界への挑戦、まだ充分とは到底言えないまでも奴隷解放など千年で大きく発展した人権問題など様々な問題を、例えその歩みは遅くとも、少しずつ、確実に解決してきたのも事実だ。だから…、だからあえて…、この言葉を贈ろう。」


「あけましておめでとう」


悲惨な戦争


危険な技術に陶酔する人


かけがえのない自然(画・lemon氏)


 


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